失恋魔術師
太田裕美のもう1曲です。1978年、作詞:松本隆、作曲:吉田拓郎。手元収録CDは、「GOLDEN☆BEST コンプリート・シングル・コレクション」。作譜は、変ホ長調、BPM145、ピアノ、ベース、ドラムスの編成で。
実は、ここにいろいろと綴るのが今までで一番難しい曲です。これぞといった山場的箇所があるわけでもなく、印象的なコード進行があるわけでもなく(コードを書き出してみましたが‥‥どうも)、‥‥しかし素晴らしい。実際、第1や第2の主題、あるいはサビの部分がどこなのか分かりにくく、全編たらたらと繋がっている感じで、‥‥しかしトータルでは素晴らしい。
理由の一つは、歌詞が、山あり谷あり、悲喜こもごも、物語的に続いているからか。そして、伴奏(装飾音)がそこで歌われている物語(歌詞)に合わせて様々に変化し、太田裕美の舌足らずな?歌声と相まって妙にハマっている。
ただ、1か所だけ絶妙なコード採用を挙げておくと、第2主題(orここがサビかもしれません)の5~6小節目、A♭→Cです。このCはE♭の長2度下(何回か出てきたmy favorの関係です)。曲の調性である変ホ長調を短調で言い直したハ短調を長調化したもの。何か心に残る関係がありそうです。
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