大いなる旅路
急行ニセコに続く鉄道ものです。作曲は渡辺岳夫、小椋佳の作詞。小椋佳の歌うCDから耳コピーしましたが、本邦での鉄道開業100周年の1972年に制作された、同名のテレビドラマの主題歌でもあり、むしろこちらの印象が強く残っていて、前稿の急行ニセコ同様、テレビから録音しました。
小椋佳の歌うものとテレビドラマ録音もの(instrumental)ではもちろん少々異なっており、例によって、作譜では、メロディーやコードが気に入っているテレビドラマバージョンの方を採用した箇所もあります。
因みに、あらためて両者を聴き比べようとしたところ、録音テープがカセットの中で切れていて再生不可能に(カセットをopenできない構造のものでした)。カセットを壊して中のテープ部分だけを別のカセットに充填する手もありますが‥‥。
変ホ長調、BPM110。ピアノ、ベース、ドラムスの編成。
テレビドラマは、明治の鉄道草創期から現在までを親子3代? に渡る鉄道員一家の物語を通して描かれていて、この曲も、時代を超えて続くような穏やかかつ悠然としたどこか懐かしい旋律が素晴らしい。特に、個人的にお気に入りの箇所は、5小節目のコードF~出ましたドッペルドミナント!~、そしてその直後の小節のA♭の(自然な)明るさとの対比のあたり。ここは、歌入りCDでのコードは(多分)A♭6→A♭で、のっぺりとめりはりがないように思われ、F→A♭を推奨・採用しました!?
しかし、そういう細部より、全体の見事な旋律を味わうべきでしょう。小椋佳の低音の朗々としたボーカルも、日本全国に敷設され連綿と発展してきた鉄道やどこまでも続くレールの上を淡々と走る列車のように響いて、これは女性ボーカルでは合わないのでは。
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