分母の小さい恐ろしさ

昨日、クルマで移動中に衝撃的事象が。その移動ルートは年に何度も通るのだが、その途中の一部分で渋滞し、6Km進むのに4時間!を要した。時速1.5km!! そこは有名な紅葉の景勝地とのことで、好天に恵まれた3連休中日、事前の予測が甘かったとはいえこれまで経験した渋滞時間では第2位を記録。因みに最長は、冬季にR158を松本方面への途中、冬用タイヤ未装着のクルマが途中の下り坂で立ち往生した影響での渋滞で、坂巻温泉から奈川渡ダム先まで6時間。これは平均時速では今回よりは速い? なお、平均時速のワーストでは、500mを1時間というのがあり、大都市での交通集中だった模様。

もちろん、紅葉の時期の当該箇所には要注意という教訓を残したのだが、なんとなく恐ろしいのはそこが一応亜幹線?国道だったこと。定期的に流れるラジオの渋滞情報では高速道や都市部の幹線道路の情報は流れるのだが、かような山間部での渋滞はいくら酷くてもわからない。詳しく言うと、下りたICからの県道は国道に右折合流なのでなかなかクルマが捌けず、合流後の国道も大半のクルマの目的地は何か所かある景勝地の混みあっている駐車場ということで、この悲惨な状況が発生。因みにカーナビでは現場の国道の1kmほどが渋滞表示になっていたが。

今回の問題区間は他の季節でも休日はそれなりに賑わい、まあ交通量は多いなと感じるくらいだったが、後で調べてわかったことは、有数の紅葉の名所で、鉄道がない山間部のため近隣県からもクルマで大勢が押し寄せ、まして好天の連休が見頃となれば悲惨な状況になるらしい。


さて本記のテーマだが、この惨状から経験も交えて思い出される類似の例には共通点があって、平時?ではそれなりの需要(小さな分子)に応じた過不足ない供給(小さな分母)で問題ないのだが、いったん需要が急増すると平時での予備的な「空き」部分がわずかなので、あっという間に溢れてしまうパターンである。例えば、タクシー(以前急病に罹った際、たまたま日曜日の午後で付近の山に登った登山者の帰路の足として車両が出払っていたため、高熱を押して自家用車で病院に行った例)、駅の駐車場(公共交通機関がないので自家用車で最寄り駅へ行かねばならないのだが、枠が少なく常に混みあっている)、本数や連結車両が少ない特急(その最寄り駅から東京などへ行く特急は全車指定席で時間帯によってはあっという間に席が埋まる)など‥‥。

これらは、需要が急に増えて通常の供給分を超えたどこでも起こる普遍的状況だが、大都市圏など分母の大きい場合は、予備部分も大きく需要増分はそれなりにそこに吸収されてしまうが、地方など分母が小さい場合は少しの需要増でもすぐに溢れて酷い状況が到来。公共施設や交通手段など大都市部では供給量だけでなく選択肢も多く、急激な需給ギャップもすぐに解消する方向に行く一方、地方ではその点でも弱く、需要を諦めるという選択肢に陥ることで解決?

C5552's Ownd

語り得ぬものについては沈黙せざるを得ない

0コメント

  • 1000 / 1000