みずいろの手紙
なんだかだと投稿の間が空いてしまい、秋も深まりました。もう1曲あべ静江を。
1973年、作曲:三木たかし作曲、作詞:阿久悠。手元収録CDは前稿と同じく「プレイバックシリーズ」。市販譜は未入手なので作譜。変ロ長調、BPM110、ピアノ、ベース、ドラムスの構成。
B♭の明るく長閑な調性、ゆっくりしたテンポ、穏やかな女性ボーカル、と、少し物悲しくも比類のないメロディーラインの前投稿「コーヒーショップで」とともに癒しの曲の双璧的存在。
さて、また本稿を書くため聴きなおしてみると、またまた新たな発見が。例のベース音下降です。これはすでに、あの何とも?な台詞の入るイントロからオンパレードで、
ベース音は
B♭|A|G|F|E♭ A|D G|C|F|
これはもう見事に、ド|シ|ラ|ソ|ファ(シ)|ミ(ラ)|レ|‥と、きれいな下降音階に。
対応コードは
B♭|F|Gm|Dm|E♭ Adim|Dm Gm|Cm|F|
そして第1主題。ベース音は、
B♭|A|G|F|E♭|D B|C E|F|
これも綺麗に下がってます。
コードは
B♭|F|Gm|Dm|E♭|Dm G|Cm C|F|
このうち、コードGとCが印象的なアクセントに。コードCはmy favorのドッペルドミナント、コードGはこれまで何回か触れた?短三度下降で、これは並行調(ト短調)を長調化したものということに。
繰り返しでは、ラスト2小節のベース音が、|C F|B♭ A|、コードが、|Cm F|B♭ D|に変わります。このうち、一番最後のコードDがこの後に続く第2主題へ絶妙の橋渡し役に。
第2主題もまだまだ下降が続きますが、途中で上昇に転じるのが面白いです。
ベース音は
G|F|E♭|D B|C A|D G|E|F|A|
コードは
Gm|Dm|E♭|Dm G|Cm Adim|Dm Gm|C|F D|
印象的アクセントのコードG、C、Dもしっかり入って。
そして短い?サビへ。これも一応、下降→上昇パターンが。
ベース音は
G|F|E♭ F|B♭|
コードは
Gm|Dm|E♭ F|B♭|
‥‥と、全編見事な下降、そして終わりには降りてばかりでは芸がないと、少し上がって。しかし、このゆるゆると降りていく曲調が癒し効果を生むのでしょうか。
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