SAY YES

バラード続けます。

1991年、作詞・作曲:飛鳥涼、唄:CHAGE & ASKA、手元はシングルCD。作譜は、変ホ長調、BPM86、ピアノ、e-ベース、ドラムス、Vn.の編成で。

1拍ごとに変わる複雑なコード連鎖と、耳コピーでトレースできないメロディー、不思議な曲です。ので、手元の市販譜に掲載されていたのがおおいに助かりました。

まず、イントロは、

E♭|E♭|A♭M7/E♭|A♭M7/E♭|×2

(当然ながら)静かで穏やかな始まり。細かく動く分散和音風のピアノもgood。

第1主題は、

E♭|Fm|Gm|A♭6|G7|Cm Fm|B♭7 A♭ B♭|

E♭|Fm|Gm|D♭/B♭ E♭ A♭ A♭/G♭|Fm7-5 D♭/B♭ E♭ D7|

少し長いですが、1~7小節を一纏まり(8ではなく7小節というのも珍しい)として、繰り返すのかと思いきや、一転、冒頭記した最初の方の、1拍ごとに変わる複雑なコード連鎖が11~12小節に登場。2小節で8コード、なんとも天才的? もちろん市販譜頼りですが、メジャーコードで統一した方が分かりやすかろうと、市販譜の B♭m7をD♭/B♭に置き換えました(コードを構成する4音は同一!)。ここは、my  3rd  best  favor です。2nd  best とbest  of  best はまだこの後に。

なお、当該主題をここまでとしたのは、それ以降曲調やドラムスのパターンが変わるためです。

第2主題は、

Gm|Cm|F7|B♭ B♭/A|B♭/A♭|E♭/G E♭m/G♭|

B♭/F|Fm7|B♭/F|Fm7 Fm7/B♭|

4~6小節が、B♭→A→A♭→G→G♭と見事な半音階段下降。これはほかの曲では見られない完璧で優雅な降り方! しかも、7~10小節の土台であるFにしっかりと繋がっている! my  2nd  best  favor に。この、3小節にわたるFの基音持続は、これに続くサビへの助走でもあります。

そして、いよいよサビに。

E♭ A♭|Bdim E♭/B♭|Am7-5 A♭M7|E♭/G A♭m6|

E♭ A♭|Bdim E♭/B♭ Am7-5|A♭M7 A♭M7/B♭|E♭|

1~2小節目のメロディー、オクターブを超える分散和音。ダイナミックです。冒頭記載の2つめ、耳コピーでトレースできないメロディーがここ。2小節目の D(シ)を、D♭(♭シ)と聴き間違えるが、市販譜に助けられる。確かにそのとおり、今までにないことです。

そして、いよいよ my  best  of  best  favor 、小節目の A♭m6、ストリングスで細かく  ♭ラ♭シド・ド♭シ♭ラ・と刻む。ここです!

このサビ、ほかにも Bdim や、Am7-5など捻ったコードもあり、全体的に秀逸です。


結構手間のかかる、というか和音の微妙な細部に分け入り、作譜し甲斐のある曲でした。いつも思うのですが、作譜し終わるとどの曲も、作曲者の創意・工夫が分かり、名曲度が上がりますね。










C5552's Ownd

語り得ぬものについては沈黙せざるを得ない

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