YOU CAN DO IT
バブル期のものの最後です。1991年、C.BYRDY、R.PETTY、M.BABBITTの作。CYNDI WALLMANが歌ってます。
手元にあるのはCDではなくテープで、スタジオ業務用のAEROBICS POWER MIX 14に収録。これを皮切りに、当シリーズほかテープとして十何本かを揃えましたが、すでにCDが普及していたはずなのに業務用はテープでしか手に入らなかったのか、と。実際に聴く時は、別のテープに移し替えていますが、現在、カセットテープの再生機として手元に現存するのは、いわゆるウォークマンのみ(メーカーは違いますが)。実は、この曲の作譜をやり始めたのが昨年末で、かつて楽譜作成は、テープ再生→停止→巻き戻し→再生‥‥を繰り返しながらの作業だったのが、久しぶりにやってみてその煩雑さに参りました。今やパソコン画面で再生箇所をクリックしながらの迅速な作業に慣れてしまうと、かつてはこんなことを延々と繰り返していたのか、と。それに、再生のウォークマンと作譜のパソコンの2つのヘッドフォンを交互に頭に付け替えながら‥‥。
作譜は、変ニ長調、BPM150、ピアノ、ベース、ドラムスの編成。
作譜作業であらためて聴き直してみると、メロディー展開の素晴らしさとともにそれを唄う女性ボーカルもまたダイナミックかつ繊細で、これもかつてのBEST FAVORITEだったなあと。
まず、イントロ、第1主題、サビのいずれも、コード展開が、D♭→B♭m→E♭m→A♭になっていて(つまり、ドミソ→ドミラ→レファラ→シレソです)、このシンプルなコード進行からここまで流麗な展開ができるとは、と感動。そして第2主題のコード展開がまた秀逸! A→D♭m→G♭m→B→A♭で、特に、冒頭Aの響きが鮮烈。背景に、速い分散和音が2小節ごとに上がったり下がったりと、ここがサビではないかと思われる劇的な効果が。盛り上がったところで続くサビはイントロの旋律が再登場し、それに乗ってシンプルにyou can do it! と繰り返される。合間に響く掛け声的な叫び? も躍動的かつ華麗です。
なお、favor箇所が複数あって書ききれないのですが、あえて記すと(結局全部?)、
まず、D♭→B♭m→E♭m→A♭に乗って跳躍する旋律のバリエーションの多さ。イントロ&サビでは‥‥。
2サイクル目は‥‥。
歌詞2番の1サイクル目は‥‥。
2サイクル目は‥‥。
転換が鮮烈な第2主題は‥‥。
これを×4回。何とも短い旋律‥‥けれど、珠玉のきらめき。ここは、長二度で2段階上がるあのパターンで、上がった2段目はマイナーコードと、少し捻ってありますが。
ドラムパートではハイハットがチチチチ‥‥と速く刻まれ、比較的マイナーコードが多いものの暗さはなく、その快速なテンポと相まって、見事というほかないです。蛇足?ですが、聴こえてくる英語の歌詞も、タイトルどおり前向きなフレーズが並んでいるよう(に思われます)。
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